資料やレポートを書かなければいけないとき、「何を書けばいいんだ?」「情報収集が終わらない」「書きたいことが浮かばない」という悩みを持つことがあります。
このような悩みの解決に 外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」が役立ちます。
本書では、外資系コンサルというプロの視点から「短期的な視点で知的生産の技術を上げる方法」と「長期的な視点で知的生産の技術を上げる方法」について具体的な提案が書かれています。
短期的な視点
まず、「短期的な視点で知的生産の技術を上げる方法」では、以下の知的生産のプロセスごとに心得が紹介されています。
- 知的生産の「戦略」
- インプット
- プロセッシング
- アウトプット
長期的な視点
次に、「長期的な視点で知的生産の技術を上げる方法」では、「知的ストックを厚くする方法」について紹介されています。
「知的ストックを厚くする方法」では、読書の進め方などについて書かれています。今まで費用対効果の低い読書の仕方をしていたなと気づかされた点がいくつかあり、今後に生かしていきたいなと思いました。
特に参考にしていきたい「心得」
本書では、知的生産に関する99の「心得」が紹介されてますが、特に参考にしていきたいなと思った「心得」を紹介します。
- 1章 知的生産の「戦略」
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- 指示は、「行動」ではなく「問い」で出す。
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- 2章 インプット
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- 情報をインプットする前に、アウトプットのイメージを持つ
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- 強いのは一次情報
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- 3章 プロセッシング
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- 「行動」を提案する
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- 「考える」と「悩む」を混同しない
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- 「長く考える」のではなく「何度も考える」
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- 論理と創造のモードを使い分ける
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- 音声化と視覚化の双方を活用する
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- 視点・視野・視座を変える
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- 浅薄な帰納に流れない
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- 想像力を働かせて「人」を思い浮かべる
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- 4章 アウトプット
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- 「Less is more=少ないほどいい」と知る
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- What、Why、Howの三点セットをまとめる
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- 抽象行動用語を使わない
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- ベクトルではなく、到達点を伝える
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- 「伝え方のアプローチ」を決める
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- 5章 知的ストックを厚くする
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- 知的ストックで創造性が高まる
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- 読みたい本だけを読む
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- 短期目線でインプットを追求する
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- 常に「問い」を持つ
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- 情報という魚を選り抜く
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上記「心得」から本書に書かれている内容を思い出し、知的成果を生み出す作業に活かしていけたらなと思います。
最後に
本書を読み良いなと思った言葉を3つ紹介します。本書を読む際には、ぜひこの言葉の意味について書かれている箇所も読んでみてください。
プロフェッショナルというのは80%の力でクライアントを継続的に満足させられる人のことです。
p.37
経営というのは集められた分析結果の中から重要だと思われるものだけを残して残りは捨象することが常に必要になります。一部重要と思われる部分だけを拾ってほとんど捨ててしまう。その上で「一言でこういうことだ」とまとめるということです。
p.107
ジェームズ・ヤングの『アイデアのつくり方』にも同様の指摘がされています。ヤングは、この本で二つの原理を提示しています。一つ目は、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」ということ。そして二つ目が「新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性を見つけ出す才能に依存する」というものです。
p.244